2016 年 54 巻 1 号 p. 41-51
本研究では,拠点推定モデルの精度について,犯行地点数を考慮した検討を行った。分析では,15地点以上の住宅侵入盗を行った55名分のデータを使用し,サークル仮説中心,空間平均,CMD(center of minimum distance: 最小距離中心)の各モデルについて,3地点から15地点までの各犯行地点数における誤差距離(犯人の推定居住地と実際の居住地の間の直線距離)を比較した。多重比較を行った結果,犯行地点数が7地点以上の場合に,CMDにおける誤差距離がサークル仮説中心よりも短かった。結果から,犯行地点数がモデルの推定精度に与える影響はモデルによって異なることが示唆された。