犯罪心理学研究
Online ISSN : 2424-2128
Print ISSN : 0017-7547
ISSN-L : 0017-7547
資料
少年用サービス水準/ケースマネジメント目録(YLS/CMI)による家庭裁判所係属少年の再犯リスクの査定と予測的妥当性の検証
嶋田 美和森 丈弓
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 57 巻 1 号 p. 17-29

詳細
抄録

本研究では,家庭裁判所に在宅事件として送致された非行少年(N=213)を対象に,Youth Level of Service/Case Management Inventory(YLS/CMI)を用いて再犯に至るリスクを査定し,予測的妥当性を検証した。従属変数としての「再犯」は,社会内で調査官調査を受けた後,再び事件を起こすことと定義し,再犯の有無,再犯に至るまでの期間を調査した。共変量として,終局処分の結果(保護処分あり,保護処分なし,その他),性別,年齢層(年少少年,年中少年,年長少年)を調査した。カプランマイヤー推定法,決定木分析,Cox比例ハザードモデルを用いて分析した結果,YLS/CMIの合計得点によって対象者が三つのリスクレベルに分類できること,YLS/CMI合計得点が1点上がるごとに瞬間再犯確率が1.109倍になることが示された。非行少年の大部分を占める在宅事件において,YLS/CMIを用いて再犯リスクを査定できることが示されたことは,このツールの非行臨床への適用可能性が拡張されたと考えることができる。

著者関連情報
© 2019 日本犯罪心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top