日本外科系連合学会誌
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症例報告
類白血病を合併した急性胃腸炎の1例
藤原 康朗緑川 武正八木 秀文相田 邦俊蒔田 勝見坂本 道男木村 暢宏
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2008 年 33 巻 6 号 p. 876-879

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抄録

 症例は17歳,女性。腹痛,下痢,嘔吐,発熱のため入院。入院時白血球数64,300/μl(好中球桿状型2%,分葉型89%)に増加。腹部全体に圧痛を認め,Blumberg's sign陽性,筋性防御は認めなかった。レントゲン,CT検査上,消化管穿孔,腸閉塞などは認めず,急性胃腸炎と判断して絶食,抗生剤治療を施行した。白血球数は翌日44,800/μl,5日目10,200/μlと軽快,腹痛,下痢も改善し経口摂取可能となった。便培養,血液培養検査は異常なかった。NAPスコアは入院中148と低値であったが2カ月後は278と正常化し慢性骨髄性白血病は否定された。異常な白血球増加の原因は炎症による反応性と考えられた。類白血病は癌,炎症等が原因で白血球数が5万/μl以上になる状態と定義される。文献上,本例の如く類白血病を呈した急性胃腸炎は稀であり,考察を加え報告する。

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© 2008 日本外科系連合学会
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