2008 年 33 巻 6 号 p. 916-919
今回われわれは,腹壁瘢痕ヘルニアに対してProlene Hernia System®(Ethicon社)1)2)と癒着防止シートであるSeprafilm®(Genzyme社)3)4)を併用した手術症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する。症例は89歳,女性。総胆管結石症術後に腹壁瘢痕ヘルニアを認めたため,ヘルニア門の大きさ,形を考慮しProlene Hernia Systemと癒着防止シートであるSeprafilmを併用しヘルニア根治術を施行した。術後感染もなく両者の併用は安全に使用でき5年経過後も再発なく順調に経過している。