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日本外科系連合学会誌
Vol. 35 (2010) No. 6 P 920-925

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http://doi.org/10.4030/jjcs.35.920

症例報告

 肝硬変(Child-Pugh 分類Grade B),インスリン依存性糖尿病を有する59歳の男性に発症したS8単発の肝細胞癌に対して肝部分切除術を施行し,術後より多量の腹水貯留を認めた.塩分制限,利尿剤,アルブミン製剤にてコントロール困難な難治性腹水であり,頻回の腹水ドレナージが必要で,Denver型腹腔静脈(P-V)シャントを留置する方針とした.留置後一過性のDIC状態となったが改善し,腹水も消失した.以後,肝細胞癌再発に対して計3回経カテーテル肝動脈化学塞栓術を施行したが,合併症なく治療を継続でき,その間腹水コントロールは良好であった.P-Vシャント留置後の約2年9カ月に肝不全にて永眠された.以上,難治性腹水に対しP-Vシャントを留置し長期生存を得た1例を報告した.

Copyright © 2010 日本外科系連合学会

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