日本外科系連合学会誌
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症例報告
S状結腸憩室炎による結腸膀胱瘻の1例
野村 聡塩谷 猛渋谷 哲男内間 久隆鈴木 英之内田 英二
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キーワード: 結腸膀胱瘻, 結腸憩室炎
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2011 年 36 巻 1 号 p. 50-54

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抄録

 症例は56歳,男性.主訴は気尿,糞尿.腹部CT検査で膀胱内にガス像と膀胱に癒着するS状結腸を認めた.注腸造影検査では上行結腸とS状結腸に多発する憩室,更にS状結腸狭窄と同部位から膀胱内へ造影剤の流出を認めた.S状結腸憩室炎による結腸膀胱瘻と診断し,手術療法をすすめたが,仕事上の都合により保存的治療を希望し,内視鏡的バルーン拡張術を施行した.一時的に症状は改善したが,糞尿が増悪したため,S状結腸切除,膀胱部分切除術を施行した.病理組織学的にもS状結腸憩室炎に伴う結腸膀胱瘻と診断された.結腸膀胱瘻の根治には手術が必要と考えられた症例を経験した.

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© 2011 日本外科系連合学会
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