日本外科系連合学会誌
Online ISSN : 1882-9112
Print ISSN : 0385-7883
ISSN-L : 0385-7883
症例報告
成人女性に認めた子宮内膜症を伴うNuck管水腫の1例
田中 希世浅岡 忠史宮本 敦史山本 和義原口 直紹三宅 正和西川 和宏平尾 素宏池田 正孝中森 正二関本 貢嗣
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 40 巻 1 号 p. 107-110

詳細
抄録
症例は36歳,女性.右鼡径部に圧痛を伴う弾性軟の3cm大の腫瘤を認め,当科紹介となった.腫瘤は腹圧で変化なく,圧迫にても還納されず,腹部単純CTでは囊胞状を示した.外鼡径ヘルニアおよびNuck管水腫の診断で手術を行った.手術は前方アプローチで行い,水腫を破損や遺残のないよう完全摘出し,鼠径ヘルニアはMarcy法で修復した.病理学的所見では,摘出された多房性囊胞は中皮由来で,上皮直下に内膜間質様細胞を認め,子宮内膜症の組織像を伴っていたことから子宮内膜症を伴ったNuck管水腫と診断した.
成人女性のNuck管水腫では,稀に子宮内膜症を伴うことがあり,ヘルニアの根治性に加えて遺残なく水腫を摘出することが重要と思われた.
著者関連情報
© 2015 日本外科系連合学会
前の記事 次の記事
feedback
Top