日本外科系連合学会誌
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症例報告
同時性3重複癌(胆管癌,胃癌,結腸癌)の1切除例と胆道癌を含む重複癌32例の検討
佐藤 一仁小川 雅子青木 文夫杉崎 勝好正木 幸善笠原 一郎
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キーワード: 胆道癌, 3重複癌
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2016 年 41 巻 4 号 p. 694-702

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抄録

近年,診断技術の進歩や治療成績の向上,平均寿命の延長などに伴って重複癌や多重癌を経験することが多くなっている.今回われわれは,胆管癌,胃癌,S状結腸癌の同時性3重複癌の1切除例を経験した.

症例は75歳の男性.症状はとくになく,胆道系酵素上昇の精査で胆管癌と診断され,当科に紹介された.術前の全身検査で同時性3重複癌が判明し,膵頭十二指腸切除術,S状結腸切除術を施行した.

本症例を報告するとともに,過去10年間に本邦で報告された胆道癌を含む3臓器以上の同時性重複癌32例を検討した.胆道癌と消化器癌の重複が多くみられ,胆道癌を診断した際には,他の悪性腫瘍,とくに消化器癌の存在を念頭におく必要があると考えられる.

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© 2016 日本外科系連合学会
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