日本外科系連合学会誌
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症例報告
XELOX+bevacizumab療法が奏効しR0切除が得られたAFP産生大腸癌同時性肝転移の1例
沢田 尭史本間 重紀吉田 雅柴崎 晋川村 秀樹若山 顕治柿坂 達彦横尾 英樹神山 俊哉小松 嘉人結城 敏志畑中 佳奈子武冨 紹信
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2018 年 43 巻 5 号 p. 845-854

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抄録

AFP産生大腸癌は稀な上に高率に肝転移を伴う予後不良な疾患であり標準的な治療戦略は確立していない.今回われわれは,同時性多発肝転移を伴ったAFP産生大腸癌に対し,原発巣切除後にXELOX+bevacizumab療法が奏効し,R0切除をしえた1例を経験したので報告する.症例は65歳男性で,食欲不振で近医を受診した.腹部ultrasonography(以下,US)にて肝腫瘍を指摘され,精査加療目的に当科紹介となった.血清AFPが1,636ng/mLと異常高値を認め,下部消化管内視鏡検査,腹部CT検査にて横行結腸癌同時性多発肝転移と診断した.狭窄が高度であったため大腸切除を先行させる方針とし,腹腔鏡下横行結腸切除を施行した.術後XELOX+bevacizumab療法を計8コース施行後にR0切除が可能と判断し肝右葉切除術を施行した.肝切除後19カ月後に肝S4に再発を認めたが肝S4部分切除を施行し,初回術後40カ月現在,外来にて経過観察中である.

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© 2018 日本外科系連合学会
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