日本外科系連合学会誌
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症例報告
胆囊原発印環細胞癌の1例
鈴木 和臣丸山 常彦鈴木 修司
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キーワード: 胆囊, 印環細胞癌, 腹膜播種
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2018 年 43 巻 5 号 p. 919-925

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抄録

症例は49歳,女性.主訴は腹部膨満感と頻回の嘔吐で,当院消化器内科を受診した.上部消化管内視鏡検査にて十二指腸下行脚の狭窄が指摘され緊急入院となった.血液検査ではCA19-9 285U/ml,SPan-1 82U/mlと上昇を認めた.腹部造影CTでは胆囊壁のび漫性肥厚と肝浸潤を疑う所見を認め,腫瘍による圧排で十二指腸下行脚の狭窄を認めた.胆囊癌十二指腸浸潤の診断にて手術を施行した.術中所見では腹腔内に多発播種結節を認め,大網結節の迅速診断で印環細胞癌の診断に至った.根治切除は困難と判断し,胃空腸バイパス術を施行した.術後はゲムシタビン+シスプラチンによる化学療法を開始した.現在術後10カ月経過しており,生存中で化学療法を継続している.胆囊原発印環細胞癌は全胆囊原発癌の約1%とされており稀である.今回われわれは非常に稀な胆囊印環細胞癌の1例を経験したため,文献的考察を加えて報告する.

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© 2018 日本外科系連合学会
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