2025 年 50 巻 1 号 p. 13-16
症例は73歳男性.検診時に施行された上部消化管内視鏡検査にて食道腫瘍,メラノーシスの指摘あり,生検結果から悪性黒色腫の診断となった.精査にてcT1bN0M0, cStage Ⅰ(食道癌取扱い規約第11版)となり,鏡視下食道切除術,2領域リンパ節郭清,胸骨後経路胃管再建を施行した.病理検査からmalignant melanoma,pT1a-MM,N0の診断となった.術後補助療法は施行せず,現在無再発生存中である.食道悪性黒色腫は食道扁平上皮癌と同様にT1b以深からリンパ節転移の割合が非常に高くなり,また食道扁平上皮癌と比較し予後は更に悪い.検診で早期発見し切除しえた食道悪性黒色腫を経験したので,文献的考察を加えて報告する.