日本外科系連合学会誌
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胃壁外型有茎性発育を呈したcombined typeのgastrointestinal stromal tumorの1例
上田 順彦
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キーワード: 胃壁外型有茎性発育
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2002 年 27 巻 1 号 p. 111-114

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抄録

胃壁外型有茎性発育を呈したcombined typeのgastrointestinal stromal tumor (以下GIST) の1例を報告する。患者は77歳, 女性。卵巣腫瘍の検査の際に6年前より放置していた左上腹部の腫瘤を再度指摘された。腹部CT検査では胃体部前壁に接して約5cm大の充実性腫瘍を認め, 胃壁との境界は一部不明瞭であった。またMRI検査時には位置が変化した。内視鏡検査では胃粘膜面に異常はなかった。胃壁外型有茎性発育のGISTと卵巣嚢腫と診断し手術を施行した。胃体中部前壁に壁外有茎性発育を示す約6cm大の腫瘍を認めたため, 茎より約2cmの距離をもって胃壁を全層切除した。切除標本の病理組織所見では紡錘形細胞が密に増殖し, 核は中等度異型を示したが核分裂像はわずかであった。免疫染色では腫瘍細胞は平滑筋と神経系マーカーともに陽性でcombined typeのGIST, borderline malignancyと診断された。胃壁外型有茎性発育を呈したこのtypeのGISTの報告は本例が初めてであった。

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