日本外科系連合学会誌
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小児多汗症に対する胸腔鏡下手術の検討
淺部 浩史白日 高歩白石 武史
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キーワード: 多汗症, 鏡視下手術, 小児
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2005 年 30 巻 1 号 p. 13-17

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抄録

小児手掌多汗症における胸腔鏡手術の有用性を検討するために, 交感神経焼灼術において平均手術時間, 発汗改善率, 再発の有無, 術後合併症および満足度について小児18例と成人32例 (既に岡林らによる教室報告例) と比較検討した。平均手術時間, 発汗改善率, 再発の有無, 術後合併症としての神経痛, 知覚障害, 出血, Horner's syndromeについて差はみられなかった。しかしながら, 術後合併症のひとつである代償性発汗は, 成人患者と比較して小児患者は顕著であった。小児患者の低い術後の満足度は, 代償性発汗が原因と考えられた。このため, 胸腔鏡下交感神経遮断術は, 青年期以降に施行した方が良いと考えられた。

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