日本心臓血管外科学会雑誌
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症例報告
三尖弁に発生した心臓原発乳頭状線維弾性腫の2手術例
田中 恒有大喜多 陽平齊藤 政仁権 重好入江 嘉仁今関 隆雄
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2009 年 38 巻 1 号 p. 79-82

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抄録

乳頭状線維弾性腫(Cardiac papillary fibroelastoma : CPF)は,良性の心臓腫瘍であり原発性心臓腫瘍の中でも比較的まれである.通常は大動脈弁や僧帽弁など左心系に多く発生するとされており,右心系に発生した報告は少ない.今回われわれは,三尖弁に発生したCPFを2例経験した.症例1は無症状で,心エコー検査で偶然発見された.体外循環使用下に腫瘍摘出術を行い術後経過は良好であった.病理組織診断ではCPFと診断された.症例2も同様に無症状で,心エコー検査で偶然発見された.体外循環使用下に腫瘍摘出術を行い術後経過は良好であったが,病理組織診断に難渋した.Hematoxilin-Eosin(HE)染色では腫瘍細胞の増殖を認めず,当初は石灰化のみと診断されていた.しかし肉眼的にCPFを疑ったのでEVG染色を行ったところCPFの陳旧化したものと診断された.

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