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日本心臓血管外科学会雑誌
Vol. 40 (2011) No. 3 P 86-88

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http://doi.org/10.4326/jjcvs.40.86

原著

Leriche症候群の手術症例を対象として虚血性心疾患(IHD)の合併率を検索し,IHD合併時の治療方法について検証した.Leriche症候群33例のうち術前に冠動脈造影検査(CAG)を施行した26例を対象とした.冠危険因子では糖尿病・高血圧の合併が多く,冠動脈有意狭窄病変も14例(53%)に認められた.治療方法としては冠動脈バイパス術(CABG)が7例で必要とされ,2例で下肢バイパスとの二期的治療を,5例で一期的治療を施行した.下肢血行再建は,大動脈-両側大腿動脈バイパス15例,腋窩-大腿動脈バイパス術9例であり,遠位側への血行再建追加を3例で行った.下肢動脈へのグラフトは3例(11.5%)が遠隔期に閉塞し,うち2例は腋窩-大腿動脈バイパスでありCABGとの同時手術であった.Leriche症候群の半数以上にIHDの合併が認められ,CAGによる術前評価の重要性が示唆された.CABGとの同時手術では遠隔期に腋窩・両側大腿動脈バイパスのグラフト閉塞が認められた.術前状態から手術リスクを検討した上で,長期成績も考慮した下肢血行再建術が必要である.

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