日本心臓血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1883-4108
Print ISSN : 0285-1474
症例報告
狭小弁輪を伴う高齢者石灰化大動脈弁狭窄症に対する apicoaortic conduit bypass の1例
山下 暁立佐々木 昭彦
著者情報
ジャーナル フリー

40 巻 (2011) 5 号 p. 247-250

詳細
PDFをダウンロード (629K) 発行機関連絡先
抄録

症例は79歳女性の大動脈弁狭窄症(Aortic Valve Stenosis:以下AS).経胸壁心臓超音波検査(transthoracic echocardiography:以下TTE)による最大大動脈弁圧格差は84.7 mmHg,平均大動脈弁圧格差は50.0 mmHg,大動脈弁輪径は17 mm,弁口面積は0.72 cm2 であり,胸部CTでは大動脈弁および弁輪は石灰化を示しており,狭小弁輪を伴うASであった.さらに体表面積が1.27と体格が小さく,通常の大動脈弁置換術(Aortic Valve Replacement:以下AVR)ではリスクが高いと判断されApicoaortic conduit bypass(以下ACB)を施行した.手術は左開胸で行い,大腿動脈送血,大腿静脈脱血で人工心肺確立,中等度低体温,心室細動下に左室から下行大動脈に18 mm人工血管と21 mmステントレス弁によるACBを施行した.術後,大動脈弁圧格差は最大28.8 mmHg,平均13.3 mmHgと低下した.高齢者,大動脈狭小弁輪や,大動脈高度石灰化を伴ったASで,AVRが困難と思われる症例等はACBのよい適応と思われた.

著者関連情報
© 2011 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top