J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

日本心臓血管外科学会雑誌
Vol. 40 (2011) No. 6 P 286-289

記事言語:

http://doi.org/10.4326/jjcvs.40.286

症例報告

高度石灰化大動脈と冠動脈病変を伴う重症大動脈弁狭窄症に対し,apicoaortic bypassおよび冠動脈バイパス術を同時に施行した症例を経験したため報告する.77歳女性.大動脈炎症候群のfollow中に労作時息切れを自覚するようになった.精査にて重症大動脈弁狭窄症(mean AVPG=74.4 mmHg,AVA 0.48 cm2)および右冠動脈入口部に高度狭窄を認めた.Porcelain aortaを呈しており,上行大動脈に対し手術操作を加えることは不可能と判断したため,apicoaortic bypassおよび冠動脈バイパス術を行う方針とした.左第6肋間からの左前側方切開にてアプローチし,apicoaortic valved conduit(Edwards Prima Plus Stentless Porcine Bioprosthesis 19 mm+UBE woven graft 16 mm)を縫着した.また,大伏在静脈を採取し,冠動脈バイパス術(valved conduit-#4AV)も施行した.術後cine MRIではconduit経由のflowが大部分を占めていた(44.4 ml/beat,92.3%).術後造影CTでは冠動脈バイパスグラフトの開存が確認できた.Apicoaortic bypassは上行大動脈遮断の困難な大動脈弁狭窄症に対し術式の選択肢となりうる.また冠動脈病変を合併していても同一視野にて冠動脈バイパス術を行うことができる.

Copyright © 2011 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会

記事ツール

この記事を共有