1986年から1992年までの7年間に, 7例の孤立性大腿動脈瘤に対し, 8回の手術を施した. 男性5例, 女性2例で, 平均年齢は62歳 (39~75歳) であった. 成因は医原性3例, 動脈硬化2例, 類粘液変性1例 (両側性), 吻合部瘤1例 (4年後再発し再手術) であった. 医原性仮性動脈瘤に対しては, 交通孔を縫合閉鎖した. 動脈硬化または類粘液変性が原因の真性動脈瘤に対しては, 動脈瘤切除後, 大腿動脈を人工血管で再建した. 破裂性深大腿動脈瘤に対しては, 交通枝の結紮のみとした. 吻合部仮性動脈瘤に対しては, パッチ形成術を施した. 再発時は破裂していたため, 人工血管で再建した. 合併症は3例に生じたが, 軽快し, 全例歩行退院した. 孤立性大腿動脈瘤の手術に際しては, それぞれの成因に応じた手術術式の選択が最も重要であると思われた.