日本心臓血管外科学会雑誌
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僧帽弁置換術における両尖腱索, 後尖腱索温存術式の左室局所壁運動の検討
夏秋 正文伊藤 翼富田 伸司吉戒 勝古川 浩二郎力武 一久中山 義博須田 久雄
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1995 年 24 巻 5 号 p. 320-325

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抄録
僧帽弁疾患に対する人工弁置換手術 (MVR) 前後の左室局所壁運動を, 僧帽弁閉鎖不全症 (MR) では両尖腱索温存術式によるMVR (Group I) の12例と後尖腱索温存術式によるMVR (Group II)の9例において検討した. 僧帽狭窄症では後尖腱索温存術式の12例を検討した (MS-Group). 術後左室局所壁運動はセンターライン法を用いて, 左室の5領域について shortening fraction (SF) を検討した. 僧帽弁閉鎖不全症では, 術前に対する術後のSFの比率 (%SF) は, Group I群において Group II群より前側壁, 心尖部において有意の改善を認めた (心尖部の%SF: Group I 162±79, Group II 61±17%, p<0.001). 術前に対する術後の左室駆出率 (%EF) を比較すると, Group I群においてII群より良好であった. すなわちMRでは両尖腱索温存術式が心機能上有効であった. MS-Group では弁下病変の強い例では術前の後心基部 (PB) の壁運動は低下しており, 術後も同領域は低下したままであった. MSに対する後尖腱索温存術式の術後局所壁運動は, 術前の弁下病変の所在により影響を受け, 弁下病変の少ない前側壁, 心尖部, 横隔膜面では良好であった.
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