日本心臓血管外科学会雑誌
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1, 2葉人工弁による僧帽弁置換後遠隔期における心機能に関する研究
小川 智弘星野 俊一
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1996 年 25 巻 6 号 p. 364-370

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抄録

僧帽弁置換後遠隔期の人工弁機能, 心機能について検討した. 単独僧帽弁置換後5年以上経過した35症例で, 1葉弁置換群をI群, 2葉弁置換群をII群に分類し, 心臓超音波, 心臓カテーテル法にて評価した (再弁置換例は再弁置換前に評価). NYHA分類では両群とも改善し, CTRの推移ではII群は遠隔期に術前より縮小を認めたが, I群は縮小を認めず, 人工弁機能の影響が考えられた. 人工弁機能ではI群 (とくに Omniscience, Omnicarbon 弁) は弁開放角の低下を認め, II群がI群より有利な傾向があった. 左心機能は遠隔期, 両群とも良好で, また右心系も両群で遠隔期に右室負荷の改善傾向を認めた. 以上より遠隔期のII群の弁機能はI群より優位な傾向があったものの, 心機能は良好で両群とも有効な弁であった. 人工弁機能不全では, 左室機能は比較的保たれているものの, 人工弁流入障害によるものと思われるLVEDVIの低下と Severe TRを伴った右心負荷を認めた.

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