日本心臓血管外科学会雑誌
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上行大動脈過延長と卵円孔開存が原因と考えられたPlatypnea-orthodeoxia syndromeの1例
北條 浩尾崎 公彦荻原 正規横手 祐二許 俊鋭
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36 巻 (2007) 2 号 p. 68-71

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抄録

症例は76歳,女性.徐々に進行する呼吸苦のため当院を受診し,胸部X線写真上肺野に異常はなかったが,血液ガスでPaO241.7mmHgと低酸素血症を認め入院した.肺血流シンチ,肺動脈造影から肺塞栓症は認めず,心エコー図で心房間短絡を認め,SaO2が立位で低下,臥位で上昇し,体位変換により右-左シャントが出現することが疑われた.心臓カテーテル検査で,仰臥位から半座位になると,過延長した大動脈基部により上方から右房が圧排され,卵円孔を通して右房から左房への右-左シャントが生じることが判明し,platypnea-orthodeoxia syndromeと診断した.卵円孔閉鎖と上行大動脈の短縮手術を行い,術後経過は良好であった.約3週間後に独歩,酸素投与なしで退院した.Platypnea-orthodeoxia syndromeはまれな疾患で,その手術治験例を経験したので報告した.

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