抄録
もち状レジンを注入し, 注入後の保圧と義歯床の適合性の関係について検討した.もち状レジンを60kgf/cm^2の圧力で1分間保つと, もち状レジンは石こう型内へ完全に充〓された.圧力が約10kgf/cm^2まで低下したときに, φ8×5mmとφ8×10mmの栓を注入口から挿入すると, 圧力はそれぞれ約35と50kgf/cm^2に上昇した.注入法でもち状レジンを充〓して作製した試料の適合性は, 保圧しなくても, ベント止めを付ければ, 〓入法の場合より優れていた.注入口に栓をして保圧した状態で重合すると, 〓入法の場合より30〜50%程度適合性は向上した.