歯科材料・器械
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原著
1, 3-ビス(メタクリロキシエトキシ)ベンゼンを用いたコンポジットレジンの検討
宮本 了一伊東 邦彦永田 勝久中林 宣男
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1985 年 4 巻 1 号 p. 45-48

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抄録
コンポジットレジンのモノマーは, 現在, Bis-GMA/トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)系が主流をしめている.しかし, Bis-GMA/TEGDMA系は, 吸水量が多く, 残留モノマーの溶出による歯髄為害性があるなど欠点がある.Bis-GMAにかえて, 1, 3-ビス(メタクリロキシエトキシ)ベンゼン(RDMA)を合成し, コンポジットレジンとしての諸性質を調べたところ, RDMAの常温重合性は, Bis-GMAやTEGDMAと比較して良好であった.また, RDMA/TEGDMA系コンポジットレジンは, 従来のBis-GMA/TEGDMA系のものより, ブリネル硬さ, 圧縮強さ, 吸水量の値はすぐれており, さらにモノマーの溶出量も少なく, RDMAを使用することにより, 諸性質が良好なコンポジットレジンが得られることが解った.
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© 1985 一般社団法人 日本歯科理工学会
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