発達心理学研究
Online ISSN : 2187-9346
Print ISSN : 0915-9029
原著
中学生の罪悪感機能尺度の開発および罪悪感の程度,学校適応感との関連
今岡 多恵庄司 一子
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2017 年 28 巻 3 号 p. 123-132

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抄録

本研究では,罪悪感の機能に焦点をあて,中学生の学校生活における罪悪感の程度と学校適応感との関連について明らかにすることを目的とした。まず研究1では,中学生における罪悪感機能尺度を作成し,信頼性と妥当性を検討した。因子分析の結果,罪悪感機能には“自己改善”,“自省”,“ネガティブ感情喚起”,“他者配慮”の四つの機能が存在することが明らかになった。研究2では,罪悪感機能と中学生の学校生活における罪悪感の程度,学校適応感の関連について検討を行った。その際,中学生の学校生活における罪悪感の程度は罪悪感機能の先行要因となり,また,罪悪感機能は学校適応感に影響を及ぼすという仮説を立てて検討を行った。その結果,中学生の学校生活における罪悪感の程度は罪悪感機能に正の影響を及ぼし,罪悪感機能の“自己改善”,“自省”,“他者配慮”は学校適応感に正の影響を及ぼした。その一方で,罪悪感機能の“ネガティブ感情喚起”は学校適応感に負の影響を及ぼした。これらの結果から,中学生の罪悪感機能の違いが学校適応に異なる影響をもたらすことが示唆された。

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© 2017 一般社団法人 日本発達心理学会
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