人間工学
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原著
回転型ドアノブの把持・回旋動作における手関節および前腕関節角度変化
嶋脇 聡酒井 直隆岡田 聖也
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2012 年 48 巻 5 号 p. 226-233

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抄録

三次元動作解析システムを用いてドアノブの把持・回旋動作時における手関節および前腕関節の角度を計測して,それらに及ぼすドアノブ把持位置およびドアノブ回転軸に加わるトルクの影響を調査した.健常男性10人に,肘関節90°屈曲位からドアノブを把持させ,その後,回旋させた.ドアノブ把持位置は4つの条件(上部,右上部,右部,下部)とした.負荷トルクは4つの条件(0.1,0.5,1.1,1.7 Nm)とした.関節角度の計測結果より,把持および回旋動作の関節角度変化を求めた.把持動作の結果より,全ての把持位置で尺屈動作,上部および右部で背屈および回内動作であった.回旋動作の結果より,上部および下部で尺屈動作,上部および右上部で背屈および回内動作であった.負荷トルクの結果より,回内・回外動作を除く動作で,負荷トルクの増加に伴い,関節角度変化の変動が見られた.これは体の重心移動に起因すると思われる.

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© 2012 一般社団法人 日本人間工学会
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