人間工学
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人体についての平均対流熱伝達率
持田 徹
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1982 年 18 巻 5 号 p. 261-267

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抄録
人体に関する平均対流熱伝達率を生理特性の配慮のもとに, 熱および物質伝達論に基づく工学手法により理論的に導いた. まず環境との間の熱平衡から裸体と対流熱伝達的に等価な円筒直径として18cmを得, この円筒に Hilpert と Oosthuizen らの無次元式を適用して, 人体に関する平均対流熱伝達率の式: hc=3√270V2+23〔Kcal/m2h℃〕(0.1≦V≦3.0〔m/s〕) を定めた. 本式の特徴は自然対流と強制対流を同時に考慮し, 特に低風速域における自然対流の影響を評価している点にある. さらに, 着衣状態は裸体円筒に衣服を着せた取り扱いをし, 最終的に求められた熱伝達率の検討と過去の提案式との比較も行った.
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© 一般社団法人 日本人間工学会
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