人間工学
Online ISSN : 1884-2844
Print ISSN : 0549-4974
ISSN-L : 0549-4974
学習過程からみた日本語ワードプロセッサの“とりつきやすさ”について
小松原 明哲中島 徳夫横溝 克已
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 23 巻 1 号 p. 25-33

詳細
抄録

日本語ワードプロセッサの非専門オペレータにとって使いやすい日本語ワードプロセッサの条件をさぐることを目的として, 実験を行った. 能力的に均一な女子大学生12名を被験者として, ローマ字入力方式, かな入力方式, HC88方式, PWP100方式の4方式のワードプロセッサを使用した場合の学習過程を調べた. 学習曲線の因子分析の結果, 初心者は“キーの位置をおぼえる”,“入力ルールをおぼえる”,“ワープロを使いこなす”の順に操作を学習していくことが明らかとなった. 入力に際して特別のルールを要求するワープロでは, ミス率, 精神負担は高いレベルにあった. また, 入力ルールが日本語の発音に則している場合は, 則していない場合に比べて, ミス率, 精神負担は低いか, あるいは早い時期に低くなることが示された. したがって, 入力ルールは発音に則すべきであるとの示唆が得られた.

著者関連情報
© 一般社団法人 日本人間工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top