人間工学
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短期記憶保持による負担について
小松原 明哲横溝 克巳
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1989 年 25 巻 5 号 p. 277-286

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抄録

ユーザインターフェイス設計の基礎研究として, 人間の短期記憶保持による負担をパーソナルコンピュータを用いた実験により検討した. まず短期記憶の保持方略と負担との関係について検討した. 計算偶奇判定作業を被験者に行わせた結果, 課題内容を積極的に解釈しつつ保持する場合のほうが, 課題を単にリハーサルしている場合より, 心理的負担が少なく, パフォーマンスも良好であった. 次に短期記憶の保持量と負担との関係について, 数列の短期記憶保持実験を行った結果, 完全な短期記憶再生を期待できるのは5チャンクまでであり, 5チャンクを超えると完全な再生が期待できないばかりでなく, 心理的・精神的負担が高まることが明らかとなった. 5チャンク以下でも負担は均一ではなく, チャンク数の増加とともに負担が高まることも明らかとなった.

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© 一般社団法人 日本人間工学会
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