人間工学
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生理心理機能変動の統合化による疲労評価に関する研究
VDT作業における一連続作業および休憩時間の関係において
吉村 勲友田 泰行
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1994 年 30 巻 2 号 p. 85-97

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抄録

産業の場における疲労評価の方法として, 生理的機能の変動を標準得点化し, 作業能および自覚症状を加えた3つの側面を総合化することで, 疲労発現と考えられる時期とその判定の可能性が高まるとした. 本稿では, 一連続作業時間と休憩時間の関係のもとで, 同法の検証および至適作業 (休憩) 時間の判定が目的である.
試行は一連続作業時間60分, 50分, 40分と, 休憩時間10分, 20分での6作業編成で実施した. 結果として, 統合化した生理的機能, 作業能および自覚症状の3側面での変化傾向が, 各作業編成での作業時間と休憩時間の差によく対応した傾向が認められた. 加えて, 一連続作業時間50分, 休憩時間20分の場合が最適な傾向を呈し, 疲労およびその判定とともに, 至適作業条件の検証にも有効な手段であることが確認された.

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© 一般社団法人 日本人間工学会
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