人間工学
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感性の個人差分析におけるデータ解析方法の提案
ステアリングホイールの意匠性評価を事例として
仁科 健田中 一男永田 雅典
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1996 年 32 巻 3 号 p. 149-158

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抄録

SD法によるステアリングホイールの意匠性評価を事例として, Tucker モデルを用いた感性の個人差分析のデータ解析方法を提案する. 個人差とは, イメージ空間の個人差と対象因子スコアの個人差を意味するが, 本論文ではイメージ空間の個人差分析を特に強調する. 提案する解析手順は2つの部分からなる. まず, 嗜好に直接関係する形容詞を除いたイメージ形容詞データから, イメージ空間の個人差を抽出する. 次に, 嗜好とイメージ空間との関連を解析する. 個体差分析の基本的数理は, Tucker モデルを用いて導出される因子間相関の個体差にある. 提案する解析方法をステアリングホイールの意匠性評価に応用した. その結果, 3つのイメージ空間が抽出され, また, 嗜好とイメージ空間との関連の個人差を抽出することができた.

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© 一般社団法人 日本人間工学会
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