人間工学
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対話における交替潜時の2者間相互影響
長岡 千賀小森 政嗣中村 敏枝
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2002 年 38 巻 6 号 p. 316-323

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抄録

本研究では, 対話において適切な交替潜時 (一方が話し終わってから次の話者が話し始めるまでの時間間隔) がどのようにして決まるかについて検討を行う. この検討の手がかりとして2者の交替潜時が類似する現象に着目し, 2者の交替潜時が類似する過程を二つの実験により解明した. 実験1で, 非対面対話において2者の交替潜時が類似したことから, 音声的情報が2者の交替潜時を類似させる要因として働いていると考えられた. 実験2では自作アプリケーションを用いて対話相手の発話速度および交替潜時を操作し, 被験者の交替潜時への影響を調べた. 結果, 被験者の交替潜時は相手の発話速度によっては変化せず, 相手の交替潜時に応じて伸縮した. このことから, 通常の対話では対話者同士が互いに相手の交替潜時に応じて自らの交替潜時を変化させ, 結果として2者の交替潜時は類似すると推測される. 適切な交替潜時は2者間の相互影響によって決定すると考察された.

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© 一般社団法人 日本人間工学会
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