2025 年 32 巻 p. 102-108
示指と中指に限局したしびれ感を有する頸椎症性神経根症の患者に対して,術後早期よりしびれ同調経皮的電気神経刺激(しびれ同調TENS)をpain drawingの評価に基づき5日間実行し,神経障害性疼痛と触感覚の変化を検討した.しびれ同調TENSは介入当初,前腕部の正中神経上に低周波治療器の1チャンネルで電極を貼付して行い,しびれ感領域の縮小を得たが,示指と中指の近位部と遠位部で改善の違いを認めた.そこで,同一の神経支配領域上ではあるが,各部位で別々のチャンネルを使い,異なるパラメータのしびれ同調TENSを同時に実施し,pain drawingでしびれ感領域の消失を確認した.5日間の介入後neuropathic pain symptom inventoryは23点から1点となり神経障害性疼痛の緩和が得られた.またSemmes-Weinstein monofilament testでは,中指の防御知覚低下の領域が,触覚低下の領域に変化し,触感覚が向上した.しびれ同調TENSは,限局した領域内の異なる症状部位に同時に実行することができ,pain drawingはしびれ感の領域や症状を把握するための補助手段になる可能性がある.