32 巻 (2005) 2 号 p. 208-211
【要旨】当院では気管支狭窄症に対し硬性気管支鏡を用いたレーザー焼灼術,ステント留置術といった気管支鏡下治療が増加傾向にある。今回我々は,治療中の呼吸補助を目的にPCPSを施行した症例を経験した。症例は気管支狭窄症の気管支鏡下治療をPCPS下にて行った男性2名,女性1名の計4例(同一患者を含む)であった。脱血は大腿静脈(右房脱血),送血は3例で大腿動脈(V-A bypass),1例で内頚静脈(V-V bypass)にて行った。灌流量は2 .0L/min,FiO2 100%,酸素流量2.0L/minにて開始し,両手のSpO2および右手の動脈血ガス分析を指標として灌流量を適宜調整した。無換気状態でSpO2が低下し4~5L/minの灌流量を必要とすることもあった。全例ICU帰室後にPCPSを離脱でき,人工呼吸器も翌日に離脱することができた。PCPSを用いた呼吸補助は簡便であり,安全に治療を行うためには有用であると考えられた。ただし,術前の心肺機能,気管支の狭窄度を評価し,患者ごとの送脱血法も検討する必要があることも考えられた。