抄録
【要旨】低侵襲化を図られたOPCABは,常に安定した状態で手術が進行する訳ではなく,時には血行動態の不安定が生じ問題となる。我々は,心停止による心機能の低下,大動脈の石灰化により遮断時にリスクを伴う症例に対し,安定した状態の維持を目的に,心内血吸引貯血槽なし,心内血吸引貯血槽付き,心内血吸引貯血槽別体の3種類PCPS support体外循環システムについて検討した。心内血吸引貯血槽をPCPSとは別に設けたことにより,循環の補助はもちろんボリュームの管理も容易に行なうことができ,更に,離脱困難時に貯血槽とPCPSが別になっているのでPCPSを装着したまま退室できるなどの利点がある。しかし,PCPS装置と人工心肺装置の両機器を使用すること,返血時の空気混入,ローラーポンプの誤操作などの課題が残るため,更なる検討が必要と考えられた。