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教育心理学研究
Vol. 62 (2014) No. 1 教育心理学研究 p. 38-49

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http://doi.org/10.5926/jjep.62.38

原著

 本研究の目的は, アクセプタンス方略を示す自己教示が体験の回避およびスピーチ不安に与える効果について検討することであった。FNE得点および聴衆不安尺度得点をもとに選ばれた30名のスピーチ不安の高い男女大学生の研究参加者を, アクセプタンス自己教示群, 対処的自己教示群, および統制群のいずれかに振り分けた。研究参加者に対してはスピーチ課題をベースラインとして1回, 介入期間中に3回, さらに介入終了から6か月後に1回実施した。アクセプタンス自己教示群と対処的自己教示群には, 介入期間中にそれぞれの群の自己教示を記憶して, それをリハーサルするという訓練を3回実施した。一方, 統制群には自己教示に関する訓練は行わなかった。その結果, ポストテストとフォローアップにおいて, アクセプタンス自己教示群のみに日本語版AAQ得点の増加が見られた。また, アクセプタンス自己教示群および対処的自己教示群では, スピーチ場面でのSUDと聴衆不安尺度得点がポストテストとフォローアップにおいて低減していた。これらの結果は, アクセプタンス方略を示す自己教示はアクセプタンスの増大とスピーチ不安の低減をもたらす有効な手段となりうることを示すものである。

Copyright © 2014 日本教育心理学会

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