教育心理学研究
原著
ストレスの窓モデル
—防御因子が制御する窓によるストレス反応の加算—
藤田 尚文福留 広大古口 高志小林 渚
著者情報
ジャーナル フリー

65 巻 (2017) 1 号 p. 12-25

詳細
PDFをダウンロード (562K) 発行機関連絡先
抄録

 本研究の目的は自尊感情などのストレス防御因子と心理的ストレス反応の関係を説明することであった。ストレスの窓モデルと命名されたモデルは4つの仮定をもっている。(a)ひとはストレスを受け取る窓を1個以上もっており, ストレスはその窓を通して個人内に侵入してくる。(b)個々の窓の受け取るストレスの強度分布は, 認知的評価をした結果, 値が基準化され, 平均を0, 分散を1とする正規分布の右側半分である。(c)個々の窓は, それぞれ独立に機能し, 侵入してきたストレスを受け取り, ストレスの強度を2乗したものがストレス反応となり, 最終的に個人のストレス反応は各窓から受け取った総和となる。(d)ストレスの窓の個数は防御因子と密接に関連し, 防御因子が強ければストレスの窓が少なく, これが弱くなるにつれてストレスの窓が多くなる。これらの仮定の数学的帰結として, 防御因子の強弱によって層化された各群のストレス反応が, 窓の個数分の自由度をもつχ2分布となる。本モデルは防御因子として消極的自尊感情や楽観性を用いたときストレス反応の分布をよく近似できた。さらに素因ストレスモデルにおける交互作用は本モデルから数学的に導かれることが本論文で議論された。

著者関連情報
© 2017 日本教育心理学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
ジャーナルのニュースとお知らせ
  • 会員の皆様へ教育心理学研究』65巻2号を8月10日にお送りしました。
    届いていない方は,学会事務局までご連絡をお願いします。
    日本教育心理学会 学会事務局
    TEL:03-3818-1534 FAX:03-3818-1575
    E-mail:office(at)edupsych.jp
その他のお知らせ
  • 日本教育心理学会では,教育心理学に関する研究の振興と研究成果の社会への還元を目的に,公開シンポジウムを開催しています。
    2017年度の公開シンポジウムは12月3日(日)13:00から東京大学経済学部第1教室で開催いたします。
    詳細は以下URLの専用ページをご覧ください。
    https://www.edupsych.jp/open-symposium2017/

関連情報

第60回総会は,以下の日程で開催します。
開催日 : 2018年9月15日(土)~17日(月・祝)
担当校 : 慶応義塾大学
場 所 : 慶応義塾大学日吉キャンパス(独立館)

feedback
Top