教育心理学研究
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幼児における物語の記憶と理解におよぼす
外言化・内言化経験の効果
内田 伸子
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1975 年 23 巻 2 号 p. 87-96

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抄録

1, 物語の学習過程における言語化経験が, 物語の記憶と理解に対してどのような効果を及ぼすかを検討するために, 5才児を被験者として実験を行った。
2, 物語を学習する時に, 教示によって, 一文毎に声に出して復唱する条件(外言群), 同じく心の中で復唱する条件(内言群), ただ聞き取るだけの条件(統制群)を設け, 後続の3つの課題, すなわち,自由再生課題, 質問応答課題, 予測課題の成績を比較した。
3, 得られた結果について, 課題別に, 仮説との関連と統計的結果を整理し, TABLE 12に示した。
4, 以上の実験結果から, 物語の記憶と理解に及ぼす2つのタイプの言語化経験の効果の違いは, 情報処理のレベルの違いによるものとの解釈がなされた。
また, 何らかの言語化経験をすることが, 物語の理解に効果的であったことについては, 子どもの学習への動機づけの側面から解釈された。

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© 日本教育心理学会
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