教育心理学研究
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学習動機が生涯学習参加に及ぼす影響とその過程
放送大学学生と一般大学学生を対象とした調査から
浅野 志津子
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2002 年 50 巻 2 号 p. 141-151

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抄録

生涯学習に参加し続けるためには, 学習に意欲的に取り組む「積極的関与」のみならず, 長期的に学習を続けようとする「継続意志」も必要となる。研究1では, これら2つがどのような要因によって促進されるのかを学習動機を中心に検討する。放送大学と一般大学学生等計879名に質問紙調査を行い,「積極的関与」「継続意志」「学習動機 (5尺度)」の各尺度を構成した。「積極的関与」「継続意志」は, 放送大学学生が一般大学学生よりも高く, 生涯学習参加における重要な側面であることが示唆された。重回帰分析の結果,「積極的関与」を強化する主な学習動機は「特定課題志向」であり,「継続意志」に関しては「自己向上志向」と「特定課題志向」であった。研究2では, これらの学習動機がどのように生涯学習を促進するようになったのかその過程を検討するために高齢の放送大学学生13名に面接を行った。その結果,「自己向上志向」の学習動機は青少年期の学習不充足感に端を発し, 仕事上の挑戦, すぐれた人との比較を経て強められ「継続意志」につながり,「特定課題志向」は青少年期の学校または仕事外で課題に取り組む経験を経て, 現在の課題に対する「積極的関与」を高めている傾向が示唆された。

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© 日本教育心理学会
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