教育心理学研究
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中学生におけるいじめの停止に関連する要因といじめ加害者への対応
本間 友巳
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2003 年 51 巻 4 号 p. 390-400

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抄録

本研究の目的は, いじめ加害者の特徴やいじめ加害の停止と関連する要因を明らかにすることを通して, いじめ加害者への対応について検討することである。調査対象は1,245名の中学生である。主要な結果は,(1) いじめ加害者によるいじめの停止に正の関連を持つ要因は, いじめやいじめ被害者に対する道徳・共感的な認知や感情であった。いじめ加害者のいじめ停止理由の自由記述でも, この結果は支持された。(2) いじめ加害者によるいじめ停止理由の記述を通して, いじめ停止に教師の指導が大きな影響を与えていることも明らかとなった。(3)「加害・継続群」は, 他の群に比べて,いじめ加害に関して大きな問題性を有していた。(4) いじめ加害者への対応として, 感情面まで踏み込んで道徳・共感性を高める取り組みを行うことが重要と考えられた。特に「加害・継続群」の生徒への対応は, 加害者個人のみならず, 加害グループや学級集団にも向けられる必要性が議論された。

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© 日本教育心理学会
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