教育心理学研究
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理想自己の生涯発達
変化の意味と調節過程を捉える
松岡 弥玲
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2006 年 54 巻 1 号 p. 45-54

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抄録

本研究の目的は,(1) 理想-現実自己のズレが年齢と共に減少していく変化と, 自尊感情が生涯にわたって維持される傾向とが関係しているかどうかを検証すること,(2) 理想自己の実現可能性の生涯発達変化を捉えること,(3) ズレを減少させる方略 (肯定的解釈粘り強さ諦めの早さ) の生涯発達変化をズレとの関わりから探索的に検討することである。調査参加者は15歳から86歳までの男女 (865名)。主な結果は以下の通りである。(1) 自尊感情は生涯維持され, ズレは年齢と共に減少していた。そして青年期から老年期までの全ての群でズレと自尊感情との間に有意な負の相関関係がみられ, ズレが減少していく変化と自尊感情の維持とが関連していることが示唆された。(2) 実現可能性は, 45-54歳に減少する傾向がみられた。(3) ズレを減少させる方略は, 高校生から55-64歳までの間, 対照的な方略が交互に用いられ, 男女差が顕著であった。しかし, 65-86歳群になると男女共にズレと方略との関わりが無くなった。これらの結果について, 性差に焦点をあて, ライフイベントや職業生活との関わりから考察がなされた。

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© 日本教育心理学会
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