教育心理学研究
Online ISSN : 2186-3075
Print ISSN : 0021-5015
ISSN-L : 0021-5015
オープンルームにおけるスクールカウンセリングルームという場の構造
フィールドワークによる機能モデルの生成
瀬戸 瑠夏
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 54 巻 2 号 p. 174-187

詳細
抄録

2001年度以降, 公立中学校へのスクールカウンセラー (以下.SC) 全校配置が決定された。これに対応して, 学校コミュニティに根ざした活動のあり方について, より詳細に検討していく必要がある。本研究では, 学校組織全体を援助する方略の一つであるオープンルームに焦点を当て, その活動の場としての面接室 (スクールカウンセリングルーム: 以下, ルーム)が, どのような機能構造を有しているのかを検討した。方法として公立中学校でのフィールドワークを行い, 質問紙調査 (研究1)・観察調査(研究2)・面接調査 (研究3) を通して, 生徒の視点からルームの機能構造を探った。その結果,「開かれた異空間」「私的な異空間」から成る重層的二空間構造を見出した。さらに, 研究1~3によって深めた仮説的知見に基づき, 11の機能カテゴリーを重層的二空間モデルとして再構成した。これにより, オープンルーム活動を通して問題解決が可能であることが示唆され,「スクールカウンセリングにおいて特徴的な, 個人面接とも日常生活とも異なる中間領域」としての意義が明らかになった。

著者関連情報
© 日本教育心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top