教育心理学研究
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青年の生活に対する態度の特質に関する研究
岡路 市郎
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1969 年 6 巻 1 号 p. 7-13,61

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抄録

(1) 第1部として, 青年の生活に対する態度を測定して, その構造的特質を明らかにするために, 予め作成した生活態度尺度をもちいて, 157人の学生の反応をとら え, これを, 同様にしてえられた35~45才の成人の反応と比較しつつ検討した。
(2) 態度測定尺度の質問項目別の青年,成人両群の比較と, 同じ尺度への反応を因子分析して見出しえた4個の生活態度因子にもとづく, 両群反応の態度合成点の比較とによつて, 青年の生活態度のいくつかの内容的特質を明らかにしえた。
(3) 第2部として, 青年の生活態度傾向が実験的に設定された集団討議の過程によつて, どのように変容するかを調べることによつて青年のもつ生活態度の確定性もしくは変容性の度合を明らかにしようとした。
(4) 集団討議過程は青年の生活態度の変容に十分に有効な機能を果した。このことから青年のもつ生活態度が自らのpersonality systemに十分に根を下ろしていないという, 生活態度の不確定的特質が推論された。
(5) 集団討議にもとづく成員の態度変容の方向ならびに方向量の検証から, 集団規準の自発的設定にともなう特殊な規準効果が明らかにされた。このことから青年における生活態度の易変性が推論された。

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© 日本教育心理学会
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