てんかん研究
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総説
難治部分てんかん患者の焦点検索における、発作時DC電位・発作時HFOの記録および解析の手引きに向けて(多施設合同による解析手法)
中谷 光良井内 盛遠大封 昌子十川 純平村井 智彦橋本 聡華稲次 基希白水 洋史金澤 恭子渡辺 裕貴岩崎 真樹臼井 直敬井上 有史前原 健寿池田 昭夫
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2019 年 37 巻 1 号 p. 38-50

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抄録

近年デジタル脳波計の進歩により、従来のいわゆるBerger帯域より広域の周波数帯域の脳波の記録が可能となった。1 Hz以下の低周波数帯域の活動、200 Hz以上の高周波数帯域の活動が記録できるようになり、従来の脳波に加え、DC電位(注:一部infraslowとしても記載されている)、高周波数律動(High frequency oscillations、HFO)といった新たな情報が得られるようになった1)。両指標は、ともにてんかん原性の中核領域を示唆することが予想され、焦点のバイオマーカー候補として注目されている。しかし、これら発作時DC電位・発作時HFOは定義、記録・解析方法などがコンセンサスの形成の途上であり、評価の方法も様々であるため、比較検討することが難しいことがある。現在我々は、頭蓋内電極記録を施行されたてんかん患者の発作時脳波を多施設合同で解析しており、その際生じた問題点を議論し、今後信頼性のある標準化されたデータを蓄積してゆくことを目的に、現時点における記録・解析の臨床実践の指標へ向けて共通の試案2)を2017年に作成し、その後関連学会で内容に関して検討修正された内容を追記修正して、「難治部分てんかん患者の焦点検索における、発作時DC電位・発作時HFOの記録および解析の手引きに向けて(多施設合同による解析手法)」とした。以下、広域周波数帯域解析ソフトを用いた、基本的な記録・解析方法につき概説する。

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© 2019 日本てんかん学会
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