2001 年 40 巻 2 号 p. 129-136
本研究では, 性別受容性尺度を作成し, その信頼性・妥当性を確かめることを目的とする。方法は質問紙法で, 学生 (男性117人, 女性117人) を対象に調査を行なった結果, 信頼性は十分に確認されなかったが, 妥当性は確認された。得られた知見は, (a) 性別受容性は男性より女性のほうが低く, (b) 男女とも, 自己の性別と一致するジェンダー・パーソナリティが高いほど性別受容性が高くなる方向で作用する一方, (c) 男女とも, 自己の性別と反対のジェンダー・パーソナリティが高いほど性別受容性が低くなる方向で作用し, (d) フェミニスト志向が強いほど性別受容性が低くなる, の4点であった。