日本教育工学会論文誌
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VDT文書入力作業の作業時間による心理負担測定のための評価尺度の開発
山口 晴久山口 有美笠井 俊信
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2005 年 28 巻 4 号 p. 295-302

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抄録

本研究はVDT (Visual Display Terminals)作業の文書入力時間の長さが学習者の心理負担に及ぼす影響について, 教育現場で利用できる妥当性と簡便性をもつ評価尺度を開発することである.主観評価によるアンケートにより調査指標を作り, VDT作業時間を3段階に分けて学習者に文書入力を行わせる実験を行い負担評価に表れた因子を分析するとともに, 抽出した各因子と作業パフォーマンスおよび生理・心理反応との関連性を経時的に比較した.実験結果相互の因子分析の結果, 作業経過に伴う感覚として, (1)誘眠・疲労(2)労務遂行努力, (3)倦怠感・集中力減退の3因子の存在が抽出された.そしてこの評価尺度と生理指標との比較から評価尺度としての妥当性を検討し, 3因子を代表する評価尺度として計6個の評価尺度を選択し簡便な実用的調査指標を提案した.

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© 2005 日本教育工学会
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