日本教育工学会論文誌
Online ISSN : 2189-6453
Print ISSN : 1349-8290
ISSN-L : 1349-8290
科学を身近な存在にするためのWeb教材の開発と評価
岩崎 公弥子縣 秀彦安田 孝美
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 28 巻 suppl 号 p. 109-112

詳細
抄録

近年, 子供たちの「理科離れ」に対して, ミュージアムをはじめとする多くの教育機関が, 科学に対する興味や好奇心を高めるための教育プログラムやシステムの導入を試みている.本研究では, 子供たちの興味を高めるために, Public Understanding of Researchに基づくWebの教材開発を行った.具体的には, 子供たちが抱く科学(天文)の疑問に対して, その分野の第一線で働く研究者が解説を行うWebシステム「天文学者にきこう」の開発である.本システムの特徴は, 1.研究者による解説を動画で提供する, 2.研究過程, 進捗状況も含めた解説を行う, 3.解説した研究者の略歴を明示する, 4.入門者向けと上級者向けの2種類の解説を提供する, 5.解説映像だけではなく, 補足説明(テキスト, 画像)を提供する, である.実証実験により, 研究者が解説することで, また, 過程を含めた研究そのものを提示することで, その分野に対する興味が高まり, 学習意欲が向上することが明らかになった.

著者関連情報
© 2005 日本教育工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top