2006 年 30 巻 Suppl. 号 p. 1-4
本研究の目的は,瞬目の多さのみに関する情報から人の印象形成に及ぼす影響について検討することである.調査対象者は大学生187名(男性106名,女性81名)であった.調査内容は,「男性あるいは女性でまばたきをよくする人」,「男性あるいは女性でまばたきをあまりしない人」といった文章呈示によってイメージされる人物の印象である.評定は7段階尺度でSD法を用いた.その結果,瞬目が多いといわれる人は,情緒安定性に欠けている人であると思い込まれることが示された.特に,「男性でまばたきをよくする人」は情緒安定性に欠けていると思い込まれていることが明らかになった.