本研究では,静止画像データベースシステムを利用した授業の特徴を明らかにすることを目的とし,事例分析と教師へのインタビューを実施した.その結果,(1)利用校では「教師による教材の利用」が非利用校に比べて少なく,「児童による資料作成」は多いこと,(2)利用校の教師は,「多様な評価活動を実施できる」「教師による児童の理解が進む」「児童自身に変化が見られるようになる」「教材や学習資料の活用と管理を行いやすい」ことを実感していることがわかった.以上から,授業の特徴を「評価活動を促進できる」「児童間のコミュニケーションを重視する場面を取り入れやすい」「児童個人の活動を重視した学習場面を提供しやすい」とまとめた.