日本教育工学会論文誌
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メディア特性に対する先有知覚の小学生から大学生までの比較
後藤 康志
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2008 年 32 巻 Suppl. 号 p. 61-64

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抄録

学習者のメディア選択の背景にあるメディア特性に対する先有知覚,すなわちそのメディアがいかなる特性をもっているかの知覚に焦点を当て,その発達的な特徴を把握するための小学5年生から大学生までを対象とした調査を行った.結果として学年が上がるにつれてメディアの特性の違いをより大きく知覚できるようになることが分かった.小学5年生は本や新聞を速報性があると感じ,インターネットの信頼性が高いと感じ,小学6年生はテレビを信頼できると知覚しているのに対して,大学生はインターネットやテレビの簡便性や速報性は評価しつつも信頼性は低いといった具合に,学年によってメディアの特性を多様に理解していることが示唆された.

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© 2008 日本教育工学会
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