日本教育工学会論文誌
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大学生対象のICTを用いた遠隔双方向型の身体活動促進プログラムの開発と評価
岡崎 勘造岡野 慎二羽賀 慎一郎関 明彦鈴木 久雄高橋 香代
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2010 年 33 巻 4 号 p. 363-372

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抄録

本研究の目的は,(1)Information and Communication Technologyの援用による遠隔双方向型の身体活動促進プログラム(i-PAP)の効果,および(2)i-PAPに含まれるどの機能が身体活動の促進に効果的なのかという問題について検討した.対象者は大学生81名で,大学の授業の中でi-PAPを利用した介入群52名に14週間介入し,利用していない統制群29名と比較検討した.分散分析の結果,統制群に比べて介入群の身体活動量が有意に増加され,i-PAPの効果が認められた.因子分析とパス解析の結果,「目標設定およびスケジュールの機能」が,行動に直接影響を及ぼしていた.i-PAPは身体活動の促進に有効であり,目標を設定することや,いつ,どこで,どのような身体活動を行うか,スケジュールを計画する機能が,身体活動を促進させた重要な一要因と考えられた.

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© 2010 日本教育工学会
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